Order靴修理修平です。今回はPRADA プラダ ロングブーツ 修理させて頂きました。
ソールが剥がれ、剥がれた箇所の革が破けている
ソールが割れてしまった
というお悩みでご依頼頂きました〜🙇
まず初めにソールの割れですがレザーソールに
ウレタンのハーフラバーが貼ってあり
ウレタンの経年劣化で加水分解で破損してしまっています。
レザーソールだけですと滑りやすいのと
ハーフラバーにはウレタンを使うことで耐久性の高さと
軽さも兼ね備えたソールとなっています。
次に内部の革の破れですがセメンテッド製法(接着剤のみで貼り付いたソール)に多い事例ですね。
セメンテッド製法の場合
(アッパー+接着剤)+(ソール+接着剤)にて貼り付いているためアッパーの接着剤がソール側に強固に貼り付くと
次第にアッパーの革が接着剤の強さに負け
素材自体がソールに持っていかれるといったケースがございます
その他にも縫い糸で縫われていないため
縫われたソールよりは剥がれる可能性が高いです。
強みとしては縫われていない為ソールの反りが良い点です。
一長一短なので今回はこの件について深堀はしません。
問題の修理方法はどうするかといいますと
同じようにレザー+ハーフラバーのソールに致します。
元がセメンテッド製法で
古い接着剤を削り落とす必要があります
ソールと張り付く、アッパーの強度はそこまで無さそうなので
マッケイ製法に切り替えます。
マッケイ製法はセメンテッド製法に縫いが入った製法です。
マッケイ製法に切り替えることで
古い接着剤を除去するのは必要最低限で行い
縫い糸の力も借りることができ強度が増します。
ソールの反りは土台のソールがレザーで
ある程度柔軟性があるのと、元より薄めのハーフラバーにすることで元より反りが良くなります。
破れた革箇所は内部にて見えないよう革を足しています。
マッケイ。
ハーフラバーを貼る前に内部で縫い合わせます。
こうすることで縫い穴から水が入ることを防げるのと
見た目のデザインも損ないません。
またハーフラバーが削れ交換タイミングとなった際に
縫い糸を切らずして
もう一度ハーフラバー修理することが可能です。
(お任せする店舗の技術力にもよります。)
軽さ、ソールの反りと耐久性を兼ね備えたソールの完成です〜🙇
ありがとうございました
業務内容靴、ブーツ、サンダル、スニーカー及び履物全般Repair&remakeその為革製品repair&remake
来店修理&郵送修理東京 世田谷・下北沢店 since2024/2/3〜神奈川 横浜・元町・中華街店(本社・郵送修理発送先)since2023/7/2〜神奈川 横浜・本牧事務所
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